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井上幸一のお話

日本の「和紙」

平成26年11月27日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、
フランス・パリのユネスコ本部で政府間委員会を開き、
日本政府が推薦した
「和紙 日本の手漉(てすき)和紙技術」を無形文化遺産に
登録することを決めたというニュースが流れました。

昨年の「和食」に続き2年連続の登録決定で、
文化庁では「日本の文化や伝統工芸の水準の高さを
国際社会にアピールする原動力にしたい」と
期待しているそうです。

古民家は持続可能な循環型建築資材で建てれており、
循環型資材には
木、草、土、石などの自然素材と和紙も含まれます。

和紙は日本古来の髪で、その紀元は諸説あるが
3から4世紀には確立していたとされます。
和紙の特長は洋紙に比べて格段に繊維が長く、
薄くとも強靭で寿命が長く、独特の風合いをもつとされます。
木材パルプ原料から生産される洋紙に対し、
和紙は
麻、楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、
雁皮(がんぴ)、檀(まゆみ)、苦参(くじん)などが
原料となり、全国ほぼどの県にも産地があります。

平安時代部屋を仕切る衝立には中国から輸入した厚手の紙、
唐紙(からかみ)が使われ、
製紙技術が向上し唐紙も国産化されていましたが、
いまでも襖紙などの厚手の和紙を唐紙というのは輸入品だった名残です。

鎌倉時代になり、
武家の時代となり紙の消費が公家や僧侶から武士にまで広がり
厚手の丈夫な紙が流通し始め筆記用具としての用途だけでなく
建物への使用も増えたと考えられます。

「家の作りようは 夏をむねとすべし」と徒然草にあるように、
夏を快適に過ごす工夫が古民家の特徴で、高床式の基礎構造に、
茅葺きの屋根、長い庇、土壁に畳、和紙を貼った木製の建具などを用い
湿度が高い時には湿気を吸収し、
湿度が低い時には湿気を放出する調湿機能を持たせています。

和紙が貼られたものとしては、明かり障子、襖、衝立、屏風などが
あり、和紙は植物繊維(主成分はセルロース)が原料で、
紙自体が多孔質構造で表面積が非常に大きく、
水分の吸収脱着に優れている。また、障子や襖は、
開け放すことで家中を風が吹き抜けることで
高温多湿の夏を乗り切ったのでしょう。

ふすまに使用される和紙は鳥の子紙(とりのこがみ)と呼ばれ、
表面がなめらかで艶があり、耐久性に優れており、
主に詠草(えいそう)の料紙(りょうし)や
写経料紙に用いられ、時には公文書にも使用されていました。

鳥の子という名前の由来は「紙の色 鳥の卵の如し
故に鳥の子というなり」と文献が残されています。
鳥の子は
厚手の日本紙=和紙=雁皮紙(がんぴし)を指していたと考えられます。

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