井上幸一のみんなで学ぶ「住コトNEWS」

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進化していいこと、いけないこと

DNAを合成したり改変したりして
新たな生物をつくる「合成生物学」の研究が進んでいるようです。
人工的に「新しい生命体」を造ることが出来ています。

「ミニマル・セル」と呼ばれる細胞(2016年完成)は
自然界に存在したことがなかった生命体です
細胞分裂によって自らの遺伝情報をコピーすることができます。
つまり、生命の必要条件の一つを満たした「人工生命体」です

「ミニマル・セル・プロジェクト」の始まりは1995年。
当初はさまざまなDNAの断片を作製し、
多様な組み合わせで結合させて細菌などの遺伝子に組み込み、
自然界に存在しない新しい病原体をつくり出して
生物兵器開発に使われていました。

科学技術は
人類の発展に貢献するだけでなく
軍事用として活用される可能性が大きいです。
現在の米国の合成生物学研究の大半は
米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)から資金提供を受けています。
DARPAは革新的な新しい技術を生み出す研究機関で、
全地球測位システム(GPS)や
インターネットの原型となる技術を開発したことでも有名です。
DARPAは
合成生物学研究への出資を劇的に増やしているのです。
2014年会計年度には年間予算の1割に相当する
1億1000万ドル(約120億円)を合成生物学研究に対し拠出しています。

例えば
子がすべてオスになるように
ある害虫のオスかメスどちらか一方の遺伝子を改変します。
その害虫が交配すると、子はすべてオスになります。
この害虫がメスと交配すると、その子はまたオスになります。
こうして何世代かを経るうちにメスがいなくなり
結果的にその害虫の集団は消滅します。
感染症を媒介する蚊などに有効で、
マラリアやエボラ出血熱、デング熱などの撲滅を期待できます。
農作物の受粉を担う昆虫を不妊化させる遺伝設計したら
一国の農業を壊滅させられるかもしれません。

生物を改変することが当たり前になったとき
生命という概念そのものが変わります。
ゆくゆくは、ヒトそのものを改変することなるかもしれませんし
誰も違和感を覚えない時代が来るかもしれません。
私たち人類は今、まさにそんな未来の入り口に立っているように思います。

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