/

観光の在り方

最近全国各地でのまちづくりでよく聞きます。
「海外からのクルーズ船の寄港は百害あって一利なし」
税を投入して
国際航路のバースを大型化のは無駄遣いの大合唱です。

この10年ほど、各地の自治体や商工団体などが主導して
国際線クルーズ船の寄港誘致が繰り広げられてきました。
富裕層が優雅な船旅を楽しみ、寄港地では地元に滞在することで
観光地だけではなく商店街などでも経済効果があると期待されました。
確かに観光客は増えました。
観光庁は一人当たりの消費額を20万円に引き上げる策に
国際観光旅客税等による交付金を使いますが
現状は15万円から13万円に減少してしまいました。
この主な原因は、大型客船になると4千名近くになる「クルーズ船」です。

大型客船は、遠くからみると巨大なホテルが現れたかのように見えます。
客船が入港すると、多くの外国人観光客が下船してきます。
客船から降りてくる外国人観光客の多くは
旗を持ったガイドを先頭にずらりとならんだ観光バスに吸い込まれていきます。
タクシーなんて誰も乗りません。
儲かっているのは船から買い物客を連れていく観光バス会社くらいです。
観光バスで約30分ほどの大型免税品店(※)に行き買物して
家電量販店(※)に寄ったら観光して、宿泊地の客船に戻って行きます。
(※ これも外資が多い)

人ばかりたくさん来てもらっても、地元に金が落ちないなら迷惑です。
ほとんどのクルーズ船は
午前中に到着し、夕方には次の目的地に向かって出航します。
効率よく観光をして廻るためには夜間の移動です。
宿泊もしなければ、飲食もなし(船内)です。

豪華客船にお金持ちがくるはずでした・・・
クイーンエリザベス二世号など豪華客船=富裕層の時代は終わったんです。
東南アジアや中国を発着とした低価格で一般層でも利用しやすいクルーズツアーが多く
日本向けのツアーでも宿泊と飲食代が含まれて一人10万円程度。
家族で旅行するのであれば、航空機を利用しホテルに宿泊するよりもずっとお得で
船旅だと買い物を気にしなくて良いのも人気なんです。

観光は量より質へと転換しなきゃ勝ち残れない時代です。
寄港回数や上陸客数を競うのではなく
富裕層、優良観光客の誘致という量よりも質へのシフトを図らなきゃいけません。

急激な人口減少時代を迎えた日本にとっては、海外からの観光客は重要なお客様です。
しかし、人数ばかりが増えて、
お金が落ちない=経済効果がないのに税金投入されるのは本末転倒です。

団体客でなく、個人客で、しっかりリピーターを狙う!
これには、欧米人もアジア人も無いと思います。
圧倒的に多いのはアジア人です(3300万人の7割強はアジアです)
私は「アジア人の富裕層の個人客を狙う」のが一番正しい策だと考えています。

全国スケジュール

井上幸一のオススメ

住育ライフ
再築大賞